当サイトにお越しいただきありがとうございます。この小説の前作であるカエルの飛びヒザ蹴り(1)~(6)を
まだお読みでない方は、先に『カエルの飛びヒザ蹴り 壱』をお読みになってからご覧ください。

カエルの飛びヒザ蹴り(7)

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おまけにペントハウスとは言っても、チラッと見えた部屋の中はまるでひと昔前の事務所のように殺風景だった。色んな事が頭の中でぐるぐるしている。気が急いでまた僕は眠れない。やっぱり、カエルの飛びヒザ蹴りをネットで調べてみよう、そうだよな、始めからそうすれば良かったかもな。パソコンを立ち上げて、検索してみたがやはりそんなヘンテコな名前の本は売っていなかった。騙されたのか?そうだったとしても、騙されたところで僕は今のところ何の被害にも遭っていないのだ。騙されているのか騙されていないのかさえもわからないが、何だかがっかりだ。まあいい、とにかく明日を待とう。布団の中で女の人をお姫様抱っこした時の感触を思い出して少しニヤけたが、あんなドレスを着て出掛けるような人なんだよな、と改めて思った。殺風景なペントハウスの中でドレスを着て鉛筆を不器用に削っている女の人の夢を見て僕は飛び起きた。既に夕日が沈む時間だった。深夜のバイトを始めてから、僕が送っている人生には意味が無いような気がしてならなくなる時がある。特に、夕方目覚めた時は、自分に失望さえしてしまう。あの女の人が引っ越してくるまでの僕は、本当に何の楽しみもなく、廃棄寸前のコンビニ弁当を食べるだけの毎日だったのだ。僕は、女の人にカエルの飛びヒザ蹴りについて訊きたい事が山ほどある。いつもより30分も早く家を出てバイト先に向かった。今日、僕は休日なのだが、無理矢理新人に頼み込んで休日を変えて貰った。新人も例に漏れずダルイ男なので逆に喜んでいた。どうしてこう、ダルイ店にはダルイ奴ばかりが集まるのだろう。チャリを飛ばして店に着くと、女の人が寒そうに店の前に立っていた。「あ、来た~」僕を見て嬉しそうな顔をしているが、鼻の頭が真っ赤っかだ。「こんばんは」僕は声を掛けてチャリを駐輪場に入れるのに女の人を通り過ぎると、走って追いかけてきた。「まって、ちょっと待って」

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